大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(あ)1415 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人島田武夫、同島田徳郎の上告趣意第一点について。

Bが総理府事務官として公務員たる身分を有する者であつたこと、同人が総理府

の外局の長たる特別調達庁長官から東京特別調達局管財部長たる官職の任命を受け、

同部長として原判示の職務に従事していたものであり、同部の職務権限については

特別調達庁設置法、同庁組織規程等の規定するところであることは原判示のとおり

である。所論は特別調達庁組織規程その他いずれの法規にも右管財部に部長を置く

旨の規定がないから、管財部長の職務なるものは法令上の根拠を欠くと主張するの

であるが、この点につき原判決が、同部に部長を置く旨の明文を欠くからといつて

直ちに同人の職務が法令上の根拠を欠くものというを得ないのみならず、同部の所

掌事務の内容にして右法令上明らかなものがある以上、同人が同部の長たる地位に

そう職務権限を有すべきこともまた事理の当然とするところであるから、右特別調

達庁長官の任命にかかる東京特別調達局管財部長は、法令によつて公務に従事する

官吏たる公務員であるといわざるを得ない旨説示したのは正当である。所論は判例

違反をいうけれども、右と異る法律見解を前提とするものであるばかりでなく、所

論引用の各判例はいずれも国家公務員法の適用なき事案に関するものであつて本件

に適切でなく、所論はその前提において失当である。

同第二点、第三点について。

論旨は原判決は憲法七三条一号四号、同七六条一項三項、同三一条に違反する旨

主張するけれども、その実質は、前点論旨と同じく、原判決がBについて東京特別

調達局管財部長としての職務を肯認したことをもつて法令上に根拠なしとする法令

違反を前提とするものであり、その前提の採るを得ないことは前点説示のとおりで

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あつて、所論違憲の主張は、結局その前提を欠くものと云うの外ない。

同第四点について。

所論は違憲を主張するけれども、その実質は事実誤認と単なる法令違反の主張を

出でず、上告適法の理由とならない。

被告人Cの弁護人海野普吉、同太田金次郎、同大野正男の上告趣意第一点につい

て。

所論は単なる刑訴法違反を主張するものであつて上告適法の理由とならない。

同第二点について。

所論中判例違反を主張する点は、その前提において失当であること、被告人Aの

弁護人島田武夫同島田徳郎の上告趣意第一点につき前記説明のとおりであり、その

余は単なる刑法違反の主張であつて、すべて上告適法の理由とならない。

同第三点は単なる法令違反の主張であり、同第四点は事実誤認の主張であつて、

いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三七年七月六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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